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ライチ紅茶の海

雑ブログ

『コンビニ人間』村田沙耶香 感想(※ネタバレ)

『コンビニ人間』を買って読んでみた。

 

2016年上期の芥川賞受賞作品ということで、

書店で積まれてるのは見たけども、

立ち読みした記憶では出だしの文章が軽いタッチだったので

なんとなく権威が感じられなかった。

 

けど読んだ友人から「後味が悪い」という感想を聞き、

あの軽いタッチの文章からどんな後味の悪さを出してくれるのだろうと

興味が出てきたので、ついに買ってしまった。

私は別に後味が悪いとは思わなかったけわけだけど。

 

芥川賞の作品を買って読むだなんて、2003年下期受賞の

蛇にピアス金原ひとみ 以来だ。

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あらすじは、

コンビニを軸に社会生活をしていた店員の女性が、形だけは"普通の人"と同じ生活をしようと適当な同居人を見つけたり、似た年代の女性と同じ服装をして頑張ってコンビニから離れようとするけども、結局コンビニに戻ってきてしまう。コンビニという規則性のある場所が過ごしやすいだけでなく、自分がコンビニ人間であることを自覚するといったお話し。

 

読んだ感想は、

 小さい頃に感じる迫害、"他人と違う"ことを指摘される怖さって誰もが経験していて、

もしかしたら大人になっても我慢して"みんな"と合わせてなんとか生きている人が多いかもしれない。そんな人たちが共感できる作品かもしれない。

”普通の人間” ”普通の反応” というものがわからないので、

"普通ではない自分は一体なんなんだろう"と問いかける時間が貰える。

文章も現代的で、主人公の38歳女性を「売れ残り」と罵る男性が出てきたり、

その男性はある意味男性らしい自尊心の汚い部分を肥大化させたようなキャラクター

だったり、芥川賞にしては硬い文章が出てこない作品だったと思う。

 

芥川賞入門作品としては良いかもしれない。

私は好きだ。